matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

外出プログラム 雨の日はつらいね

例年のごとく外出プログラムがあり
フランス料理を食べに行って来ました。

晴れていればお庭を散歩出来て
みんなすっきりするのでしょうが、
あいにくの雨
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とくに何か出来る訳でもなく食事が済んだら
記念写真を撮り、帰ると言う日程


少しでもゆっくりとした時間を過ごさせたかったので
コース料理が終わるころを見計らって
椅子に座っていた母を
車椅子に乗せて
誰よりも早く
レストランを出て、ちょっとお買い物が出来る売店に連れていくことにした。
ところが母がトイレに行きたいと言い出したので
トイレに連れて行っている間に
それぞれの利用者さんと家族が次々にやって来た。

母のフロアーの人たちは、9人のうち7人までが車椅子移動だ。
美術館併設のレストランなのだが、
廊下が車椅子でひしめきあっている。

母はきちんとしていない人が気になって仕方がない。
そうは言っても
きちんと出来る人が少ない
幻影が見える人もいれば、ほとんど話せず笑っているだけの人も


写真撮影の時間になり、指定の場所に行ったが、
ちっとも写真撮影が始まらない。

すると一人のスタッフさんが来て
一子さんの向きを反対にしてもらえますか?
と言う
不思議がっていると
母の視線の先あたりに
待ちきれなくて、ジタバタしているキヨちゃんがいる。
注意したくなってしまうだろうと言う予測だ。

みんながしびれを切らした頃
写真撮影が始まった。

すると
キヨちゃんからは遠く離れた場所を撮ったはずなのに
暴れまくるキヨちゃんは
端にしかいられず、母からそう遠くないところに来た。

母のとなりの比較的しっかりした人が
困った人がいるわねと母の肘を小突いた。
言われた先を見ると
キヨちゃんが
バギーに乗っている赤ちゃんがするように
両足を思い切り上に持ち上げて
なんでそんな恰好が出来るのか理解不能だ。

カメラの方に向かって足を上げるので写真が撮れない。
母が
注意してくると言い出した。
母はつかまり歩きしかできないのに
半身乗り出している。

母とその隣の人をなだめる。
それでも
キヨちゃんは音が聞こえるくらいバッタンバッタンとしている。
アニメから飛び出して来たのかと言うくらい異様な体のしなり具合

どんな写真が撮れたやら、にらんでいる人、ハラハラしている人
ちゃんと撮れたでしょうか。

ここでも時間が取られたので、すぐにバスに乗って帰ることになった。
しかし、どうせ、混雑して、混乱もあり、母が気になるだろうと
少し時間をおいてから、行く事にして、ポスターやらチラシを眺めていた。
すると一緒に行った父が
なんでみんなと一緒に行動しないのだ。
と大きな声で叫ぶ。

しかたがないので、みんなの方に車椅子を押して行くと
母が
「なんでみんなグズグズしているの。ちゃんとさっさと乗ったらいいじゃないの。」
って言い出した。
案の定だ。

あ、忘れ物をしちゃったと言って
少し戻り
外の様子が見えるところまで行く
母のバスは後ろの方から車椅子を入れているところだったので、
座席に座って来た母は横の扉から入れたらいいと
思って車椅子を押して行く。
すると、母が座って来た席に男の利用者さんが座っている。
他のフロアーの人らしくて、お酒は飲んでいないと思うけれど
なんかほろ酔いの雰囲気
母の嫌いなタイプそうなので、
ちょっとバスから離して
様子見

しばらくするとその人のフロアー長さんが来て
「あらあ、○○さん、こんなところにいたんですか」
ちょっと戻ってから
また
「○○さん、向こうのバスに良い席が用意出来たので呼びに来たんですよ
どうします。」
って、
その人はちょっと考えた様子を見せてから
「そうかあ、そんなにいい席か?」と言って降りて行きました。
やったあと思って
母に
「あそこに座ろう。母様の席だよ」
って言ったのに、
「やだあ、誰か座っていたじゃない」
って
うわ、こういう時ばかり解るんだ。
車椅子の向きを変えて
「あそこにある席、外の景色が見えていい席だと思わない?」
とやってみました。
スタッフもやって来て
「一子さん、ここつかんで、僕の腕をつかんで」
と言うのですが、
社交ダンスのように軽くつかむだけ
気取っているんじゃないわよーって言いたいところだけれど
みんなで
「あ、すごい、足あげられる?、せーの、右足、左足」
やっと座った母は
「あなたは、ちゃんとそこで私を見守っていてね」
「はい。仰せのままに」

降ろす時もそうだったけれど、
「一子さん、すごーい。素敵、素敵。素晴らしいよ」
って一歩、
「もう一回頑張ってね。そうそう、素敵」
おかげで
車椅子に乗り移った時に、私に向かって
「これからは姫って呼んで」
だって。
どんな気分がそう言わせるの?
それなので、
「姫様、お膝が寒いといけないので、これをかけておいて」
って私のコートを持たせちゃった。

個性豊かな18名の利用者さん、
帰りは予定時間より早く出発出来て
ホント、スタッフさんご苦労さまでした。