matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

母と買い物

GHに入居してから、約一年半

症状が進んだのか、停滞しているのか、
まあ、二年前を思うとなんと穏やかなこと。

週に何度も家出をしていた母
徘徊と言うには、一目散に交番に行くのだから
徘徊とは、言い難い、ただ、行く交番が二か所、かかる時間も一定ではない。
20分の時もあれば、一時間かかる時もある。
それでも警察までなんとしても行く

そんなものだから、いくら行方不明になったと警察に届けても
来ていないことになってしまう。
住所も名前もちゃんと言えて、家庭の不満を訴えるものだから
そういう人だと思って対処する。

そんな母だったが、GHでは、一人で出て行ったのはたったの一回
入居者さんの携帯が緊急音を発して、逃げ出したというのが
真相らしい。

入居してから気になるのは、入居者さんを蹴ること。
まあ、相手もかみついたりするわけだけれど、
お互いに言葉が出ないと実力行使になってしまうのだろうか


時々ぼおーっとしている母と先日、岩本町のファミリーセールに買い物に行った。
高速にも乗らず、下の道を走っていると
デモ行進を見つけて、
「『邪魔だから、やめなさい』ってどなろうかしら」と言う
「デモは、やってもいい権利があるんだし、ちゃんと一車線だけ使ってやっているんだから、そんなことを言っちゃダメ」と言うと
「そう?」と言って残念そう。
最近の母は人に注意をするのが好きみたいだ。すぐに注意するとか、
注意してくると言うので、ハラハラする。

その先で、お祭りをやっていた。またまた一車線使って、ワッショイワッショイ
やっている。
これは、いいみたいだ。
むしろ懐かしそうに見ていた。確かに都会育ちの母にとって
警察官に先導してもらってのお祭りって、普通なのかも。

助手席で結構、地名を読んでいるのか、思い出すのか、靖国神社だわとかスカイツリーが見えるとか、ご機嫌。

あっと言う間にファミリーセールについた。
売り手と対面で買い物をするのが面白い。

私が、夫の弟に蝶ネクタイを買ってあげようと思ってあるワゴンに寄った。
  義弟は、義妹のお父さんが船旅が好きなのに、病気になってしまって、
  最後かもしれないから一緒に行ってくれと言われているという。
  船旅には、正装がつきもので、その義妹のお父さんは、一番安い部屋で
  行くのに、恰好だけは、ビシッと決めて行くと聞いていたので、
まあ、丁度いいわと蝶ネクタイを見ていたら
母が、「そんな子供がするようなネクタイ買うのやめなさいよ。」
ってチャチャを入れながらネクタイをクシャクシャ触っているものだから
お店の人が
「子供用か大人用かわからないなら、買わないでいいよ」
って、言い出した。
ええ、絶対に生地が良い物なのに…
「いや、私は、ちゃんといいものだって解っているから、世界一周の船旅で締められるようなのを選んで」って
ちょっと予定より高いものを買ってしまった。
まあ、でも安い。


カットソーを見れば、葬式みたいだからやめたらとか、
去年は、900円のタートルネックを探し出して安い。安いって
言っていたのに、私が買おうと思ったカットソーは、500円
縫製もしっかりしているし、ビーズの飾りも素敵。
今年は、もう値段が少しも解らないみたい。

でもお孫ちゃんに、こんな服はどう?とかは言う。

こういうファミリーセールって値段があってないような感じ
靴が欲しかったんだけれど、今年はちょっと高い。

あと、化粧品が少なかったな。しないくせに買いたがるけど
安いから安心なのに。

そうそう。いつも私が行くと、私のバッグをキヨちゃんと二人で
いじりまわして欲しがるから
バッグも見てみた。
でも、沢山あるからいいって言われてしまった。

まあ、ここで好きなだけ触れるものね。

小一時間歩き回って、帰ることにした。

しめて、約5000歩。
かなり歩いたね。

帰りに、駐車場のあるファミレスでお刺身と天ぷらのついたなんとか御前を
ほとんど平らげる。

しかし茶碗蒸しの具だけ食べたら、さっさとよけた。
またしても、卵の色と容器の色が解らないのかな
前回のグラタンといい、こういう薄い色は、見づらいようだ。

天ぷらのつゆと刺身の醤油もどっちがどっちかわからなくなるみたい。

「おいしいお店に連れて来てくれてありがとう」だって
なんか随分温和

私も気分がよくなって運転しながら鼻歌を歌っていたら
「あら、サンタルチアね」って
正解! 歩いて血のめぐりが良くなったかしら。