母とシートベルト

よく気がつく母

 

車に乗せていると、危ない歩行をしている親子連れとか、急に曲がってくる自転車とか

よく見つける中でも緊急車両や、警察官をよく見つける。

 

先だっても母を乗せて走っていたら、春の交通取り締まりをしているお巡りさんたちを発見したらしい。

 

「お巡りさんが沢山出ていて何をやっているのかしら」

言っている方をみると

シートベルトののぼりが。

母を見ると

やっていないじゃないの

 

スピードを落としながら

「お願いシートベルトをやって」と言う

「ふんふん。どっちにあったかしらね」と

反対を手探り

毎度のことなので

「左肩の辺りを触ってみて」と言う

「はい。はい。あった。あった」

お巡りさんの前を通り過ぎながら母を見ると

確かにたすき掛け

でも手で持っている。

 

「赤いところが座席の右あたりにあるでしょ。それに差し込んで」

「そんなものないわよ。持っているからいい」

それ役に立たないから。

信号で止まった時に

バッグで隠してあった差込口にシートベルトの先端を入れる

 

「あらあ、こんなところに隠されていたのね。もっと見えるところに付けてくれなくちゃね」

まあ、へこまないでくれて助かる。