耳の遠い父との会話
朝から父(これからは、母のようにのらくろ父さんとよぼうかしらん)から電話
「今日はどうなっているの?」
「4時半に歯医者の予約なので、4時に早退させます。私から電話しておきます」
「じゃ、いつもどおりデイサービスには、行かせていいのね」
3時に家に着くと、のらくろ父さんは事務所でせっせと書類に向かっている。
「またあ、クーラーつけないで、熱中症になっちゃうよ」
「ん?お弁当やが来た?」
「今日はね、遮光カーテン買って来たからつけるからね」
「あ、クーラーは、つけてね」
耳が遠いから、話が一方通行
そんな訳で、のらくろさんには、かまわずカーテンをつけ始める。
「何しているの?昨日は息子くんがよしずをつけてくれたんだよ。あの子は役に立つねえ」
「まあ、見てよ。半分だけつけたけれど、暑さが違うでしょ」
「うん。おんなじだと思うけれどね。いくらしたの?払うよ」
ん・ん・ん・私の努力が認められていない。
「ちょっとね。これわかる?クロスワード。答えは『母さん昼寝』ってなると思うんだけど」
「カーテンつけたら、やるね」
「じゃあ、ちょっと駅まで行って来るよ。何時に出るの?それまでに戻って来るから」
カーテンつけ終わって、クロスワードを見て見ると
ABCの順にかあさんひるねって考えて、そこを中心に文字を入れている。
そんなに母様に昼寝をさせたいのかな?
3時50分に帰って来て
「間に合ったね」
だって。まあ車だから5分もあれば、行くけれどね。