matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

妄想と想像力

二、三日前、夜になって母から電話
と言っても、どうせ父にダイヤルを押してもらうかしたのだろう。
いつの頃か、かけられなくなっている。
 
父が、部屋まで迫ってくるというものだ。
もうそういう関係は卒業したいから、父を説得してくれと言う。
 
と言うことを、懇切丁寧に説明する。
男と女の関係は傍目にはわからないと言え、母の言葉を鵜呑みにして、
父に注意することなんて、どうしてできようか。
電話の向こうで、ガンガン文句を言っている父に「騒ぐな」くらいは言えるかもしれないけれど。父もどうせ私にお守りをさせようと母の電話を頼まれたのだろうが。
困っていると、
「どこに相談したらいい?」と言う。
これ幸いに、
「調べておくね」と言って、気を紛らわす。
話している内に、父が変な薬を飲ませて、どうにかするつもりだと言い始めた。
言いたいことはこれだったのね。
 
父がアリセプトを飲ませようと躍起になるから、
母が変な想像をしてしまうのね。
 
「いやだったら、薬も飲まなくていい。母の薬は、今度ちゃんと見てあげるから
その時に飲んで。
いつまでも、元気でいてほしいから。もう自分の部屋に行ってもう寝ちゃうといいよ」
と言うと、
「昼間は逃げ切れないから、デイサービスに行きたい。
父が断ったみたいだから、あなたから行かれるように頼んでみてくれないか」
 
もう私はその頼みに、喜んで乗った。
だって、次の日はデイサービスに行く日だからだ。
 
 
そうして、今朝父から電話がかかって来た。
母が薬を飲まないと言う。
もう飲ませないでいい。デイサービスに行ったら、飲ませてもらうことに
なっているのだから、10日分くらいまとめて渡したらと提案する。
デイサービスのない日に、私か弟が行けば、一日飲まない日があっても
三日とは開かないのだから。と言う。
これも、デイサービスが、増えた時に言ったはずなのに、
どうしても自分で飲ませたいみたいで、前回の通院日には、飲まない薬が
二週間分も溜まっていた。
薬を飲まないと病気が進行するよと言うと
昨日、夜中の三時に起きて来て、天井にムカデがいるから取ってくれと言ったらしい。
どんなに探してもいないので、あきらめて休んでもらったと言うから、
病気が進むと見えないものが見えたりするから、適当に、話を聞いて
安心させるように、虫は退治したよとか、言ってねと頼む。
 
すると、休みの日に、叔母がきたそうで、母が喜んで、父の俳句の入賞で
貰った高級茶を、叔母にあげたらしく、愚痴を言う。
それは、母が叔母が来てくれたことに感謝して、なにかお礼を上げたかったのだから、何かあげられるものを置いておくといいよと提案。
 
最近、母は行くと何かくれたがる。
7月に叔母の家に行った時も、私がお土産を買ったので、母は何も持って行かなかった。母に相談すれば良かった。
記憶は持たないけれど、気になったことは、ずっと残っている。
世話になるばかりでなく、なにかしてあげることもしたいのだろう。
直近で、娘と行った時は、デイサービスで作ったと言う団扇をくれた。
あと私が持って行ったプリンを持たそうともした。
 
認知症ではあるが、人間としての気持ちを持っているのだし、きちんと向き合えば
変な妄想も見ない。
もし見たとしても、すぐに不安を取り除いてあげれば、妄想で頭がいっぱいに
なったりもしない。
 
偏屈な父は、それを理解しない。
 
母の電話があったあと、孫に会った。
よくしゃべる子で、
すみだ水族館に行ったのだが、年間パスポートを作る時に
住所がわからないなあと言ったら
街の名前とか、何丁目とかマンション名や、部屋番号だの次々に言うので
並べたら、住所になった。
何年生まれかわからないなと言ったら、4歳2か月というので、
これも逆算して、書き入れた。
「水族館は、葛西水族館に行ったことがあるけれど、魚が少なくてつまらなかった」
と、これってリップサービス
魚はサメがお気に入りで、サメがよって来ると、シャキーン。シャキーンって、
サメを切るしぐさをしていたが、クラゲや、アナゴの子供など、ちょっと小さい子が観るのには、しんどい作りかな。
お土産コーナーに連れて行くが、いつも何もほしがらない。
私が、娘にカメのおもちゃを買うと、
孫もパパとママにお土産を買うと言う。
「これをあげたら、うれしくて、ラブラブハートになっちゃうかも」と手でハートを作ろうとするが、うまく作れず、
「ギザギザにしかならない」としばらく頑張る。
ちょっとおませさんなのかなと思っていたら、
「ボクのパパは結婚する前、学生のだった時きのこマンだった」とか、
「オリンピックの水泳を保育園で、見たけれど、足のない人が、びゅんびゅんと抜いて一等賞になった」とか、
私の頭の中に?マークがいくつもできるような話もする。
子供の想像力って、妄想と紙一重な感じがする。