matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

記憶力の低下を憂う

金曜日に
若年性アルツハイマー認知症の林さんと言う方の話をやっていた。
50歳くらいに発症して10年くらい経つと言うのに
ちゃんと一家の大黒柱であって仕事を持ち
勤務先にまで17キロの道のりを電動自転車で通勤する
家族は奥様と三人のお子様
仕事から帰ると子供の面倒もみる

信じられないようなお話でした。


最初の発症のきっかけは、
林さんが48歳のころ車で通勤したのに
電車で帰宅
車で行ったのも覚えていないと言うものだったとか

私もそのくらいの年頃
よく車を置き忘れた苦い思い出がある。
車で買い物に行ったのに駐車場に置き忘れて帰って来たこと

あまりに衝撃的だった。
この頃、もう一つ衝撃的だったことがある
久しぶりに道で会った友達再会を約束して
日時を決めていたのに
行くのを忘れた。

その日に会って色々と話をしようと思っていたので
連絡先を聞いていなかった。
二度と会えないと言うバカをやってしまった。

あの頃、今のように認知症の番組をやっていたら
自分を疑ったかもしれないが
とにかく自分の頭の中を整理しなければと思って

先ずはずっと続けて来たPTAの役員を翌年は辞退した。
探し物があれば
時間を作って徹底的に探す
とにかく部屋の整理は自分の頭の中の整理だと思って
時々徹底的に整理する。

だんだん年を取れば、単なる物忘れなのか、病的なものなのか
心配になることが多くなる。

と、自分の話はこのくらいにして


この林さん、本当に認知症なのかと思うくらいしっかりしているが
病院でテストを受けると
年月日が言えなかったり、季節が解らなくなったりと
脳の委縮がほとんどなくても症状が進んでいるということになってしまう。

この年月日に対しては
主婦はお得だ
日ごろ、買い物で賞味期限を必ずチェックしたり
ゴミ出し、欲しい品物の特売日など
日にちの感覚が毎日必要だ。
家計簿もつけているし、観たい映画の公開日など
まあ大きくは間違えないだろう。


でも林さんに話を戻すと17キロも通勤しているということは
道を間違えないと言う事とその体力に驚く
ご近所の人たちにも認知症だと言っているので
誰も記憶が飛ぶのは病気だからだと理解して
そこに気を留めずに普通に接してくれる
みんなが普通に接してくれるから彼も穏やかな表情でいられる。
と、ここまでは
この収録があったのは去年の10月くらいまでの話


最後に近況が語られていて
その後、自転車に乗れなくなって
奥様が車で勤務先まで送っているということだ。
徐々に症状が進んでいるというのを
感じて
奥様が切ないと言われていた。

これを観て
夫が
「うちの母はすごいよね。ちゃんと話をすると辻褄の合う事を言うし
なんかやらせるとちゃんと出来るよね」
と言ってくれたが、

退院以来
長い時間会えないでいる。
長く会っていると怒り出す
出来ないことが多くなってイライラしているのかもしれない。


林さんの脳の委縮が進んでいないのは、
色々な役割を分担することで、リハビリになっているのではないかと
テレビで言っていた。

母の場合
何かやらせると
「何のために?」
と言う言葉が帰って来る。
昨年の冬は、みんなのために帽子を作ってと言っていくつも
作らせたけれど、
目的がない作業は意欲がわかないようだ。
内職の手伝いをしてとか言って
なにか手作業をさせてみようか


よく、症状が進んでだんだん記憶できなくなると
言うが
ボランティアで音楽をやっていると
今まで歌ったことのない歌を覚えて歌うこともあると
聞く。
母もあの復興支援ソングの「花は咲く」
を聞きおぼえて歌ったこともあった。


林さんも季節的に解らなくなったのかもしれないとも
思う。
冬になると景色が変わる。

どうか一進一退に落ち込むことなく過ごされていくようにと
画面を見ながら思った。

それは、退院後の母の記憶の症状を気にしている自分に対しても
言えることなのだが。