matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

母の誕生日会  突如ミニコンサート

母の施設で、誕生日会をするというので
電話が来たのは先週。

「スカビさんちは、よくご家族でイベントをされるので、重ならないように
お電話しました。当日はご本人の希望でうなぎを食べます。ご家族の方は
どうされますか?」

私「すみません。私はウナギが苦手なものですから、お昼ご飯は遠慮致します」
すると
スタッフ「では、そのあと、ケーキでお祝い致しますから、お茶の時間にいらしてください」

と言われておりました。

さて、当日になると、父から電話
「ケーキとプレゼントを買って行きたいから早く来て」とのこと。

父と食事をして、プレゼントを買い、ケーキを買う段になると
「母にだけ買いたいので、一切れ買いたい」と申します。
施設でも用意してくれるとの事をいいますと思いとどまり
じゃあ、早速施設に行こうと言うことになりました。

気がせくのか、娘にはご馳走する気がないのか、箱根そばでさっさと済ませ
プレゼントも最初に目についたものを買ったので
まだ12時ちょっと過ぎです。

仕方がないので、一旦家に戻り、私は、母の替えシーツなどを探していたのですが、
まだか、まだかと言うので
一時にまた施設に向かいました。

ところが施設の昼食は遅い。
まだ支度の途中。
と言うか、今までは、ウナギも出前を取っていたのに、キッチンで作っています。
どうもうな丼を作っているようです。

父は飽きてしまって、母の部屋まで行って俳句を作っています。
私は仕方ないので、「ハッピーバースディ」を弾くために持って来た
マンドリンを出して、そのリハーサルを開始しました。

そのうちに母たちも食事となったので、バックミュージックよろしく
雨に唄えば」とか、「エデンの東」とか弾いていたのですが。

どうも母の食が進まないようです。
隣りにいたスタッフさんの食事が終わったようなので、見に行くと
ほとんど手つかずです。

ゴムのようなウナギ。
母が満足していないのは、一目瞭然です。母はうな重が食べたかったのです。
これまでも、なんどか外出する度にウナギが食べたいと言っていましたが、
それもどきじゃ満足しないので、誕生会で食べるからいいかと思っていたのですが
うな丼
ひっくり返し、ひっくり返し、食べたくないから持って帰ると言っています。

前にいる利用者さんも、私も家で食べるので何か入れ物を下さいと
私に頼みます。

困った人たちです。贅沢をしていたんですね。まあ誕生日だからと言うことも
あるのかもしれませんが。

そこで、母に
「持っては帰れないのよ。今日は台風で、いつ停電になるか解らないし、
食べられるときに食べておかないと大変なことになるわよ」と
説得して少しづつ食べるように仕向けました。
「まあ、停電になったら大変ね。買い物にも行かれないし」
昔の台風の大変さを思い出させると、なんと時間はかかったけれど
ちゃんと完食いたしました。

母が食べ終わると、先ほど、持って帰りたいと言っていた利用者さんが
「あのう」と声を掛けて来たので
今度は、こっちに付き合わなくちゃいけないかなと思っていたら
「先ほどから、声をおかけしようと思っていたのですが、ご挨拶が遅くなりまして
申し訳ありません。
お母さまとは、懇意にさせていただいております。今後ともよろしくお願いいたします」
とご丁寧なあいさつ。
良かったと胸をなでおろすとともに
「こちらこそ。いつもお世話になっております。娘でございます」と
ご挨拶をして一件落着。

さてこんどこそマンドリンと思っていると
看護師さんが次々と一階から利用者さんを運んでくる。(なんで運ぶって言うのかなぁ。この人。プンプン)
「もっと運ぶ?」
他のスタッフさんにだって通じやしない。
「ほらぁ、音楽の先生来るんでしょ」
そこで、やっと理事さんが理解して、
「今日は家庭の事情で来られなくなったのよ。僕がギター弾くけれど
昨日も、敬老の日のイベントで、歌ったから沢山はできないや」
って。
まあ。
音楽の先生のご家族がご病気だそうだ。

そこで、
「私、歌の本持っていますから、即興でマンドリン弾きます」って言って
理事さんと二人で、演奏することになった。
歌の本の秋のページから、次々に弾く。

高齢者向けなので、キーが低い。あと、ハ長調のは、なんとか、楽譜がなくても
弾ける曲もある。

ケーキが出るまで、なんとかつなぐ。

いよいよケーキと言うことで
父を呼びに行く。
耳が遠いので、詳細はわからず、
えいこらさとやって来るが、足も遅いので、
母がケーキのろうそくを吹き消したのを見逃したようだ。
私ももちろん、マンドリンを弾いていたので、写真も撮れず。

でも施設からランや、リーガルベコニアの大きな鉢を貰ってご満悦
父からのプレゼントも周りの利用者さんに好評。

みんなに羨ましがられて、母大満足。

おすそ分けのケーキを頂いて帰りました。