matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

認知症の母と墓参り

お久しぶりです。

先々週自転車で転んで足のすねを負傷
ただ今BAND-AIDのキズパワーパッドで治療中
かなり膿が出ましたので、白い膨らみが全体に広がり
何度か取り替えました。

場所が場所だけにジーパンのような恰好をすると擦れて痛みがでます。
なるべく大き目のものを着用していますが
昨日、うっかり擦れてかゆくなったところを掻いてしまいました。
多分ラストの一枚、これできっと治ってくれることでしょう。

そんな中でも父からの呼び出しが何度かあり
本日も行ったところ
お弁当を断っていないので、お弁当が来るまで待ってから出かけたいとのこと
それも美術展、夕方のお弁当の時間までに帰れる自信がないので、

母と墓参に行く事にしました。
父は、30分もあれば行かれる距離なのに
弟と行く約束をしたからと行こうとしません。

母を墓参に誘うと
父のことを
「長男のくせにどうしてお墓詣りに来たがらないの?」
とずっと不審がっていました。
「どうしても長男のスカビ弟君と行くと言ってきかないので二人で行こう」って
行きました。

多磨墓地ですので、広いですが、
いつも母がちゃんと見つけてくれます。

私も細かい番地なんて覚えちゃいないのですが、
「水汲み場の近くを曲がって、線香をつける石の近くをまた曲がるとあるよね」
なんていい加減な事を言いながら
今日もまた無事着きました。

まあ去年は、母が番地をなんとなく覚えていて
それを目当てに行ったのですが、
今年は、景色を目当て
今年も枝垂桜がほんのちょっとですが咲いていて
去年より広々とした感じの中
二人でお参り
相変わらず風が強いですが、去年より墓参客がいて
のどかです。

お墓に着いたら、きれいなお花が飾られていて
御線香もたいた後があって
「きっと弟君が来てくれたんだよ。父さまには忙しいと言ったというから
一人でバイクで来たのかな」
と言ったら
母様
「弟君はお金持ちになったのかしら、随分りっぱなお花が飾られていて
うれしいこと」
と喜んでいました。
きっとざっとお掃除もしてくれたのでしょう。
かなりきれいになっていましたが、
御線香が消える間、
二人して話をしながら、細かい雑草を抜いて
お花も少し足して
もっともっとりっぱにして帰って来ました。

暖かな日で、大勢の墓参りも良いけれど
誰かに気を使ってしまって、こんなにゆっくりしたのは、
子どもの頃以来
子どもの頃は
お墓のあちこちにお弁当を食べられるようなちょっとだけ広い野原のような場所があって、お墓詣り、そのものがピクニックのようだった。

そんなことを思い出しながら
一時間ちょっとそこで過ごして
帰って来た。

帰る時に弟君にしばらく会っていないと言うので
「弟君も、定年まできっちり働らいてその後に備えなくちゃ、いけないから
大変なんだと思うよ」
と言ったら
「定年になったら、もう仕事をしなくてもいいんじゃないの?」
と言うから
「弟君のところの定年がいくつか解らないけれど、今は60過ぎても年金が
出ないし、60歳過ぎたら、働いてもお給料が多分減るんだと思うから
今、頑張っているんじゃないかしら。
でも、おうちはあるから住宅ローンがないだけましかな」
と言ったら

「あなたのところは定年になったの?」
と言うから
「うちは、去年定年だったんだけれど、まだ頑張って働いてくれているの」
って言ったら
「働いてくれているって言う、そういう気持ちが大事なのよ。
大変だったら、父さまに行っておいてあげる」
だって

認知症になって、物は忘れるけれど、今に対応できる母に
感心してしまった。

時々、なんでも解っていて、風のようにふわふわ生きているだけなのかな
って思ってしまう。

施設についたら、
「お化けと会って来ました」
なんてスタッフに報告していました。