matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

傾聴のやり方を教わったけれど。

傾聴の実践

①二人一組になって、一人が話をしてもう一人は
相槌や返事をせず、無表情で聞いてみる

本当は、嫌なこと、つまりグチを言ってもらうと
無表情の相手は、やりやすいのですけれどね。
だって、愚痴って聞くの、イヤじゃないですか?
だから、聞いている振りをして聞いていなかったりする。

でも、最近あった話をしてもらいました。
私は、無表情の役。
私の相手となった人は、週末旅行に行った話をはじめましたが、
すぐにしどろもどろ、
普通の人なのに、同じ言葉ではないけれど、通じないと思ったのか、
2センテンスくらい話すと、また同じところの話
なかなか話が前に進みません。

人は無表情の時、相手の話と違うことを考えているのか、
話しを聞こうとすれば、無表情では、いられなくなってしまいます。
どちらも辛くなって、すぐに降参です。

逆バージョンもやりましたが、
話が前に進みません。相手が理解しているかどうか解らないと
会話って成り立たない。

どうして、こういうことをやったかと言うと
認知症の人を相手にすると、介護する側は、前にも会っているので
解っていることは、省いて話を先に進めようとする。
本当は話を聞きに来たのに、相手が話すと
また、同じ話をしたって、ちっとも聞いていない。
介護される方は、どんどん不安になる。
不安になるからまた同じ話をする。
介護者は、
最初は気持ち良く答えていても、何度も同じことを聞かれると
顔はつい無表情になってしまう。
そのうちに、どうやってこの事態を切り抜けようかと
相手が話していても考えるので、ぼおっとしてしまう。
確かに、同じ話ばかり聞いていたら、頭がおかしくなってしまう。
けれど、相槌を打ったり、表情を変えることで聞いていることをアピール
すれば、それだけでも相手は落ち着いて来る。
話しの腰をおらない。
話しを遮らない。
相手の話を否定しない。


まず、相手の話を聞いて下さいと言われましたが、
母の施設に行くと
ついつい、みんなに挨拶をしてしまう。
だって、キヨちゃんが、扉をはいると
手を振ってくれるから、ついついそばに行ってしまう。
でも、最初はこれで、母がヘソを曲げていたので、
最近は、「キヨちゃん、おはよう。一子さんの娘ですよ」って自己紹介しちゃう。
先日も、母の隣に座ってもいい?と母の隣から
キヨちゃんとお話ししました。
本当は、みんなが話し出すのを待っていなくてはならないのかもしれないけれど、
もうすぐ音楽療法の時間だったので
「母様、ぜひ太鼓たたいてね。上手なんだから。」っていうと
キヨちゃんが、「こうですか?」って
太鼓を敲くふりをする。
「そうそう。トントン」
三人で、エア太鼓。トントン。トントン。
しばらくやってから。
「そういえば、母様、踊りも上手よね。私に盆踊り教えてくれたものね」
って三人で、東京音頭を口づさみながら、ちょっと盆踊りのふり。
キヨちゃんが
「そうですね。盆踊りやりましたね。良かったです」
私、
「キヨちゃんは、どこで、踊りましたか?私はやぐらの上で踊ったんですよ」
と言ったら、キヨちゃんは、
「さあ、私はどこで踊ったのでしょうねえ???
 忘れました。」

すかさず、母が
「昔ね。お祭りがあった時ね、この子ったら、いなくなってしまってね。
みんなで
どこに行ったんだって、探し回っていたのよ。
色々な人に聞いてね。そうして、盆踊りをしている人にも聞いたら、
小さい子がやぐらに乗せてっていうものだから、やぐらに乗せましたって
やぐらのてっぺんで大人に交じって得意げに踊っていたのよ」
って立て板に水のように話すものだから、
あらあら、三人でお話していたと思ったのに
大爆笑されてしまった。
スタッフさんもはるか遠くで笑っている。

先週かなんかは、
みんなで、「りんごの歌」を歌いながら、私のことをいいこ、いいこするし
ここのマダムたちは、どれだけ私を子供扱いするのやら。