母のグループ合唱披露
今、このタイトルを入れようとしたら
合唱疲労となって、
思わず、苦笑い
そう、今、母の気持ちを考えていたところでした。
神社のお祭り奉納披露と言うのでしょうか、そういう依頼がGHに
あったそうで、母たち施設の元気組は、歌を歌うことになっていました。
さて、神社に着いてみたところ、
7時からの出演が急遽、6時半からになり、
食事もお預けのまま舞台に上がることになりました。
こういう時て、本人たちはどう理解しているのでしょう?
母は順番を待つ間に、
動悸が早くなり、
汗が出て、
「このままじゃあ、倒れてしまう」と言い出しました。
そしていよいよ順番になった時に
「腰が抜けた」といい、
みんなが舞台に上がり終わった時に
どこにそんな力があったのかと思うような力と速さで
逃げ出しました。
追う私
ところが、玄関にまで来たところ、
気持ちが動転しているのか、靴がわからなくなり
戸惑っている間に私が追い付き
腕をつかんだ瞬間に、それを振りほどこうとして
「裸足でいいから、帰る」と言い出しました。
もう出なくていいことを伝え、
「それじゃあ、みんなの舞台を観に客席に行こう」と言いますと
「そんなことは出来ない。みんなに合わす顔がない」と言う
そこで、舞台そでに戻って、みんなの雄姿を見ていると
神社のスタッフや、施設利用者のご家族の方が
「途中からでもいいから出たら」と言いに来て
今度こそは、
「もう、このグループを抜けてもいいから帰る」と言い出した。
また
「こんな話は聞いていなかった。
人前に出るなんて恥ずかしいこと、とても出来ない。
そんな思いをするなら、もうこの会を抜けさせてもらいたい」
とも
この辺り、普通の人の感覚でも理解できる。
唄を歌った皆さんの中には、
歌と歌の間に、ちゃんと「聞いて下さってありがとうございます」なんて
マイクで挨拶をしている方もいる。
それを見ても、
「ああいうところがダメなの」とも
「だまして出そうとしないで」って。
どっちもりっぱな認知症認定患者な訳だけれど、
こういうのを患っていない人と同様、いろいろなキャラクターがいる。
母を送りながら、屋台を横目で追う
焼きそば、お好み焼き、いか焼き、焼き鳥
あんず飴、なんか食べたかったな。