matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

ボランティア講座 認知症を考える

認知症とうつについて考える講座がありまして

映画「折り梅」を冒頭10分くらい観て、みんなで考えました。

高齢者の政子さん(吉行和子)は、一人暮らしです。なかなか世話好きで、料理上手
その日も、子供の世話になるために団地から引っ越す友達のためにお重を
作って渡しています。
彼女には、三人の息子がいるようですが、どうも三男の祐三(トミーズ雅)さんのお嫁さんと折り合いが良いようで、三男夫婦が迎えに来て一緒に暮らすようになります。

引っ越して三か月経ったある朝のことです。
祐三と二人の子供たちは、さっさと食事を済ませてそれぞれ会社や、
学校に出かけます。
お嫁さんの巴さん(原田美枝子)が、朝食の後片付けをしていると
政子さんは、うれしそうに縫ったばかりの雑巾を持って来て「良かったら使って」と言いますが
きれいに刺し子にして縫ってありますが、巴さんは戸棚を開けて
勝手にシーツを切らないでって言っているのに、切っては、ぞうきんにしてしまう。
とぼやきます。
次に政子さんは、お皿をいつまでも洗っています。
巴さんがもう私がやるからやらないでといいますと
今度はゴミを出して来てあげると言って
外に行きます。
家を出たところで、お向かいの人(金井克子)に声を掛けられ、不安そうな顔をしながらも
挨拶をします。
そしてゴミはお向かいの玄関に置いて来てしまいます。
本当は、その家の脇にゴミ置き場があったようです。
お向かいの人が、嫌がらせとばかりにゴミを持ってくると
つい巴さんは政子さんに文句を言ってしまいます。
巴さんはパート勤めなので、出かける前に、お昼はこれを食べてねと
お弁当を差し出しますが、
政子さんは、怒りが込み上げてきたのか、お弁当を放り投げてしまいます。

ここまでを観て話し合いました。


まずは、主人公、政子さんについて話し合いました。
 世話好き、面倒見が良い、三人の男の子をしっかり育てたしっかり者
 几帳面、料理上手、手芸も上手、刺し子が見事でした。
 人の役に立ちたいと思っている
 かなり高齢まで一人暮らしをしていたので自立心がある
 お嫁さんともうまく付き合って来たからこそ、お嫁さんから同居の話が出た
 人付き合いの良い人

次に
主人公に生じている認知症の症状について
 雑巾を山ほど作ってしまうので短期記憶障害
 シーツを切ってしまう 判断力の低下
 ゴミ捨て 場所の記憶、見当の障害
 抑制が効かない お嫁さんのパートの日がわからない…時間、曜日の見当障害
 お皿をいつまでも洗っている 一つのことをすると周りが見えない周りのことが
 解らない
 ゴミ捨てに出て、声を掛けられると集中力が途絶えてしまう。実行障害
 引っ越してきたばかりで、必要以上にオロオロしている

 でも大したことない、よくある症状と受講者たちは、おおらかな反応

3番目に
主人公に対する家族の対応
 お嫁さんの説明不足 危ないからと何もさせようとしない。
 何より盛り上がったのは、息子の態度
 お嫁さんにまかせっきり、声も掛けない。と次々に息子非難の声に
 講師の方が、でもこの息子さんは、引っ越しを手伝っていると弁護

でもどうなんでしょうね。血のつながった息子が同居しているのに、声も
かけないって、子供たちも声を掛けずに学校に行ってしまう。
お料理だってあんなに上手だったのに、やらせてもらえない。
居場所がなくなってしまいますよね。
せめて、きれいに縫った雑巾に対して、お礼を言うとか
褒めるとかして、多すぎるなら
他のこともするように促すことは出来ないのでしょうか
そんな意見がバンバン出ました。

受講者のみなさん、相当に認知症の方たちとかかわっているようで、
もっと討論する時間があったら面白い意見も沢山聴かれたでしょうが、
時間切れ

しかし、70歳を過ぎていると思われるご婦人方から
息子の関わり方が悪いと言う意見がこうも出るとは、
驚きでした。