matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

ボランティア研修に出てみて

ボランティアと聞いてみなさんは、一番に思いつくことは
何なのでしょう?

手助け、社会奉仕、人の役に立つ、無償の行為、災害援助

こういう言葉が出てくるのでしょうか?

そうなるともう自分のやっていることは、ボランティアでもなんでもない
一趣味としか言えないようなもの

私は、ボランティアと言う言葉から連想するものは、
無償と、豊かな時間と言うものを連想しました。

手弁当でいいから、コンサートをやらせて下さいと言う心構えがないと
とても出来ない事
そして、一回コンサートをするためには、
それをやるための練習と、綿密な打ち合わせ
どのような曲をやったら喜んでもらえるか、やったらやったで、どんな反応が
帰って来たか。

利用者さんのことを考えるならば、毎回同じ曲でもいいのです。
むしろ、その方がいいのかもしれない。
けれど、そんなことをやっていたら、演奏する側としては、
頭を使わないので、あきて来てしまう。
例えば、同じ施設の一階、二階、三階で、演奏したことがあるのだけれど、
リハーサルもする訳だから、一日のうちに同じ曲ばかり弾いている。
しかも3分くらいの曲を6、7曲くらい

聞いて下さる方が違うのだから、聴いて下さる方の反応を見ながら
弾けば、どんどん上手になるのかと言ったら、決してそんなことは、ない。
まだ初めて日の立っていない曲ならば、そういうこともあるだろうが、
もう何年も弾いていて、またかとリクエストされるような曲は
控えめにしておかないと、嫌になってしまう。

演奏技術も向上するのか心配になる。
よって、他の大きなグループに所属している人も多く
一曲15分くらいかかる曲を何か月もかけて練習している人もいる。
わたし達のは、長くてせいぜい7、8分だろう。

利用者さんの気持ちと自分たちのテンションを計りにかけながら、選曲し
聴くだけの曲。歌える曲を取り交ぜて演奏している。

依頼を受けて来た人、それぞれが、事前にスタッフから利用者さんのことを聞いて
出身地の曲、好きな曲のある人がいれば、それを取り入れて弾いている。

そういう事をしても、中々思ったような反応が得られるわけでもないが、
お一人でも喜んでくれる人がいれば、それを大事に持ち帰って
次に繋げたいと思っている。

今回のボランティア研修では、利用者さんと全く顔を合わせないボランティアを
していると言う方もいらした。
タオルたたみや、花壇の手入れなどなのだろうか。
ボランティアの感謝祭に行くと、そういう方たちにもお会いする。
純然たるボランティアの方たちだ。
本当に奉仕の気持ちが勝っている方たちだ。

自分のは、ボランティアと言いながら
自分の趣味の押し付けのようなものかもしれないと時々思う。
施設に入っている利用者さんたちは、とても喜んでくれるけれど
老人会のような自分一人でもコンサートに行けるような人は、
むしろ聴いてくれる方がボランティアなのかもしれない。

友達が所属しているシニア倶楽部(地域の老人会)に、演奏の依頼を
もらおうと行ったことがあるが、
素人の発表会を施設と人を提供して、聴かなくちゃならないの?
と言われたことがある。

友達が、年賀状で、旦那様が足が悪くてどこにも出かけられないと書いてあったので
申し出たのだけれど、
実力も解らない素人集団の演奏なんて、
そうそう、聴きたいものでもないと言うのが健常な人の本音なのかもしれない。

それなのに、介護施設の皆さんは、私たちが行くのを楽しみにしてくれて、
終ると、手を差し伸べて、感想を行って下さる。

この聴いてくれた人たちを一人でも多く覚えていて、次にまた
元気な姿で聴いてもらえたらと言うのが
率直な思いで、利用者さん一人一人を覚えていたいと思う。

この研修の帰りに、他のボランティアのサークルにも参加しない?
と参加者の一人に言われて面喰った。

私に、そんなサークルに出ている時間があるのだろうか?

しかし、世田谷区には、シニアボランティアポイント事業なるものが
あることが知れて良かった。

ボランティアがやりたいと言う父に教えてあげたいと思った。