matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

結婚記念日

うちの両親は、必ずと言っていいくらい毎年ちゃんと結婚記念日を祝う。

今年もそんな時期がやって来て
ずっとレストランを予約してくれと言われていた。
母がまだ認知症にかかる前は、二人でよく近くのサンマルクに行っていた。
だいたいは、うちの上の娘がご相伴にあずかり、コース料理を食べピアノ演奏をしてもらって、記念日を祝っていた。

だんだん、二人で行かれなくなって、私が呼ばれ、車で連れて行くようになり…
場所もより自宅近くに変わって行き
うちの子供たちの誰かしら呼んで記念日を祝っていた。

今年は、弟も呼びたいと言い出したものだから、その日程の調整に時間がかかり
記念日より半月遅れとなってしまった。
しかも、当初は大勢呼ぶつもりだったのに、
弟から、「父さんが高いなあと言うので遠慮したい」とのメールが来たりして
人数も両親と私、弟の四人ですることになってしまったが、
うちの長女がどうしても参加したいと言うので取りあえず5人で食事をした。

雑誌に載るようなフランス料理店のせいか、アニバーサリーの客が多いようで
店のあちこちから「おめでとう」の声

うちも負けずにプレゼントを渡しておめでとうの嵐
母は、時々「何のお祝い?」と聞きながらも、プレゼントが増えていくのが
うれしそうな様子
下の娘はフランス料理は、いいやと言いながらも終わる頃を見計らって
花を持って来た。

父と弟は、父が通いでお世話になっている介護施設の家族会に
行って会えなかったけれど、
母は、両手いっぱいの荷物を持って嬉しそう
でも、お茶をしていた店で
もらった花のリボンを解き始めたので
「何をしているの?」って聞いたら
「(荷物を)一つにまとめようと思って」と言う。
花束を分解しようとしたのだろうか?
認知症になると物をしまえないとか、よく聞くが
母は、整理整頓が好きな性格のせいか、なんでもきれいにまとめたがる。
施設の母の部屋に行くと、袋は、袋でまとまって置いてあるし
非常持ち出し袋のようなものもある。(あくまでも母に取ってで、本来のそれとは中身が違う)

あわてて、母から花束を受け取って、リボンを結びなおしていると
「ふわって、結んであったのよ。ふわっとしたまましまえる」
うーん。袋、リボン、花
それぞれ、一番きれいな状態でコンパクトにしたいのか。
しかしなあ…
施設に着くまでは、花束のままがいいと思うので
「大丈夫、大丈夫」と言いながら、他のプレゼントと一緒の袋にふわっと入れる

施設に着くと、日曜日のせいか、大勢いる。新人さんか?ショートスティの人か?
ざっと挨拶をする。みんなで
「お帰りなさい」の言葉に初めて
「ちょっと寄っただけなのよ」と言わなかった。
やっとここにいることが解り始めたのだろうか。
「今日は、娘たちが外で待っているから帰るけれど、明日また来る」って言ったら
「???」
まだ理解不能なのか?
「会って来るの?」って言うから
「そう」と言って
帰って来てしまった。

スタッフさんには、今日は結婚記念日をしたので、沢山プレゼントを持って
帰ってきてしまったのですが、そういう訳で記名していません。
明日、記名しに来ますので、よろしくお願いします。
と言って帰って来た。
上の娘からのプレゼントは、桐の箱に入った扇子だったが、
そこに私が下手な字で名前を書くのは
無粋だな。本人に書かせようかな