不在の隣家の情報を求めて おっさん、探検隊
隣人が黙って引っ越してから
約10か月
内装工事やらが一応終わったものの
誰も住む様子がないが
一応きれいにしたため
さほど不気味さもないためと
父や母の世話の忙しさに
しばし、そのことさえ忘れていたが
昨日、東京ガスの検診員がやって来て
お隣のことを聞いていった。
お金をもらうほどじゃないのだけれど、針が少しづつだけれど動いている
どなかか住んでいるのですか？
とのこと。
へぇ～、ライフラインは、みんな止まっているのかと思っていたら
繋がっているんだ。
不動産屋さんが開けっ放しにしていたのかな。
って思った。
前に住んでいた人が挨拶もなく引っ越されたから
不動産屋さんも知らない。
そこで、東京ガスの人には
今、隣家がどうなっているのか全然わからない。
ただ、前の持ち主は10月に引っ越された。
仲良くされていた人を教えると
「取りあえず、ガスは止めておきますね」
と言われた。
そりゃそうだ。無人の家にガスは必要ないし、危ない
すると
「何かわかったら、教えて下さいね」と
名刺を渡された。
父が急に不安になって、隣人のお姉さんのうちを知っているから
ちょっと行こうと思うと言って
出かけることにした。
私も、隣人については、何の情報もないから
少しでも情報が得られそうな元隣人のお姉さんの家は
知っておいてもいいかなと
同行した。
車に乗せてついて行ってみると
父は、
たしかこの辺りとばかりに
昼の熱い中を、あちこち歩き回る
世田谷は、一方通行が多い上に狭い道が多く
車から降りた父は、すぐに見えないところに行ってしまう。
そのうち一件の家の呼び鈴を押して
水○さんの家はご存じないですか？
なんて言い出す始末
そこへ、犬を連れて通りかかったおじさんも加わって
大捜索隊が出来てしまった。
男三人で、頭を突き合わせてご近所の地図を見ながら
話し合っているし
一人の男性は
車の止める位置を指示して自分の家の脇に置くようにと
言うので
その場所に停めに行ったら
どうやら目的の家を見つけたらしく三人で移動してしまった。
私が三人を見つけた時には、すでにその家のインターフォンを
押して
中からどうなさいました？の声
名前を伝えると家から家人が出て来る様子なので、
一緒に探してくれた男性二人は自分の家へと帰って行った。
父が東京ガスが来たことを伝え、今彼女の妹が済んでいた家が
どういう状況なのかとたづねると
妹は引っ越す時に
向こう三軒には、ちゃんと挨拶をして引っ越したでしょ
もう売却して妹の持ち物ではないのだから
こちらに連絡してくるのは、お角違いではないかと
お怒りになる。
それが、全く挨拶なし、どこの家にも挨拶なしなので、
家が、どうなっているのかと訪ねて来られて叱られた
くらいなので
それを言うと
全く…
挨拶もなしで引っ越すわけないでしょ。
みんなどうかしているとばかり。
こっちが今日の東京ガスの話だけしているのに、
電気がついているとか、ガスの人が何度も来たとか
なんでその時に変だと思わなかったのか
と言うので
うちも忙しかったので、どうなっているのかなと思いながら
そのままにして来たのだが、
今日になって、東京ガスの人が
ガスを止めていいのかと確認にいらしたので、
少なくとも不動産屋さんには、売られてと思うので
せめてものツテで、ここに来た。
妹さんも自分の売った家が変なことになっていたら
嫌かしらと思って来ただけですと
お話をして帰りました。
お話の途中、
玄関も変わったし、花壇も変わったから、買い手がついたのじゃないですか？
と言われたので、
住まわれる方が決まったのなら挨拶に来られるだろうから
売れないから
不動産屋さんが売れるように手を入れたのかと
思いましたと言ったら
そうですね。
雑草も生えっぱなしだし
って
そうなんですか？
気になって見に来ているんじゃないですか。
道路から一番奥の家だから、すぐ隣のうちだって
そんなこと知らない。
家に着いてから
隣りの門の前まで行って奥をのぞいたら
敷石の間から雑草が出ていた。
言われなければわからなかった。
あまりにも不用心な話なので、
弟には、話しておこう。
