matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

グループホームの忘年会に参加

母がお世話になっているグループホーム
 
歯医者の予約があるので迎えに行きますとその前日に連絡をいたしますと
その予約のある日
グループホームの忘年会なので、ぜひ出席してもらいたい
良かったら、お譲さんもいかがですか?」
とのこと
何をやるのか聞いてみると、ただ、利用者さん、そのご家族が集まって
食事をするのだと言う。
 
当日、ご馳走になるのだからと
前日から一人演奏用の楽譜(いつもは合奏なもので、メロディが見つけないと…)を作って
演奏の準備
 
当日、
 
母の歯医者を終わらせて、13時少し前に戻ることが出来ほっとしていると
一人のスタッフさんが
母のことを呼んで
一子さん、なんか歌って下さいって言うんです。
母は帰ってきたばかりで、トイレに行きたいと言っていたのに、
それも言い出せずにもじもじしているので、
トイレに行くように促して
 
想定外ですが、楽器を取り出して曲を弾くことにしました。
スタッフさんが、一人の利用者さんに
「夏は来ぬ」を歌いましょうかなんて言っている。
 
ええっ?!? 季節感なさすぎすぎじゃないですか?
「みかんの咲く丘」を歌いましょうかとも言っている。
まあまあ、確かに、その方は、そのお歌がお好きですわ。
 
デイサービスでもよくそれを歌っていらっしゃいましたが、せいぜい晩夏の頃でした。
そこで果物つながりで
「りんごの唄」を弾いてさしあげました。
いくつかのパート譜を同時に見れば、なんとか弾けるでしょうと思い
弾き始めましたら、なんと三番まで歌ってくれました。
 
歌を歌っていると皆さん静かにされているのですが、
何もないと、テーブルに並べられたお料理に突進しようとします。
「みんなで一緒に食べましょう。もう少し待っていてね」と
何度もスタッフさんが声をかけますが、待っていられない方も数名いらして、
もう何曲か弾きました。
 
「素敵な曲をありがとうございます」と弾き終わるたびにお礼を言われる方もいて
うれしかったです。
デイサービスには、素晴らしい歌集があったので、グループホームにもあるかと思っていたのですが、
歌集もなく数名の方しか歌えず、残念でした。
 
せっかちなみよこさん(昼間だけの利用者さん)は、曲が終わると、どこかに行ってしまいます。
専属のスタッフさんが
「ちょっとでいいから大人しくして」と声を掛けていましたが、
みよこさんにとって大人しくしている理由なんてどこにもないですものね。
可哀想です。
みよこさんもお歌が好きそうですので、今度弾くチャンスがありましたら、
もっとたくさんの楽譜を作って行こうと思います。
 
一時間くらい待たされて食事が始まりました。
みんな家族が横に座っています。
どの方も、すぐには、手をつけないようで、
料理の重さを計る人、料理のお皿ごと、どける人
それぞれ、ご家族のかたたちがどれを食べる?なんてお世話をしていますが、
うちは、食事のお世話なんてしていないので、
私はさっさと食べました。
 
大好きな野菜からです。
母が切るのを手伝ったと言う、ゆでキャベツを食べる時に
「母さまが、切ってくれたの?上手ねえ」
と言いますと
野菜嫌いのはずの母がキャベツをせっせと食べています。
勿論、大好きなエビフライが一番最初でしたが。
 
それが終わって、卵の厚焼きを食べていますと、
母も卵の厚焼きを食べています。
「おいしいねえ。同じものを食べるなんてやっぱり親子だねえ」
言いますと、母も卵をしっかりと食べています。
ミートローフも気があってしまいました。
 
お代りにとちらしずしをスタッフさんが持って来てくれたら、母も
お皿を出して、
「今日は動いたからお腹が空きました。こちらにも入れて下さい」
いつもは、
「年を取ったから少食で…」
なんて言っているのに、すごい食べっぷり
しかも母がささがきをしたと言う牛蒡が入っていたので、
「あ、母さまがささがきしてくれた 牛蒡 がおいしいこと」と言ったら
おかわりもほぼ完食
ちぎるのに、苦労した かきあげ だけ残しました。
 
私たちが完食していると
前にいた利用者さんも、お箸をはなさず、頑張って食べている。
相変わらず、となりの席の長女さんが、ちぎったり、これ食べてなんて
指図しているが、
利用者さんは、マイペース
きざみ食やペースト状の食事の人たちも、時間をかけて食べている。
ペースト状の利用者さんは、終わったと思ってお皿をさげても
お口をもぐもぐ
猫ちゃんみたいに、もっと食べたいアピールだそうです。
 
食事が終わったところで、利用者さんとご家族のスピーチ
知らなかったけれど、参加して良かった。
しかもお料理の手伝いは出来なかったけれど、マンドリンを持って行って良かった
 
クリスマスソングと秋の歌、数曲、お正月の歌を弾きましたが
ご家族の方から、古い歌はわからないと言われ
びっくり。
「どうして知っているんですか?小学校でやりましたか?」って
みーんな母から教えてもらいましたと言って
母の大好きな
「さくら貝の歌」も歌いましたが、利用者さんからは、合唱されて、うれしかったです。
 
母は、食事になっても寝ていて起きない利用者さんを起こしにいったり、
不安定になっている利用者さんの手をつないであげたり、
お話を聞いてあげたり、
お話しがあまり出来ない利用者さんは、ご家族の肩が、代わりに
話すので、
「どちらがお母さん?」なんて聞いたり
ほとんど、ご家族の方とのおしゃべりになっていましたが、
不穏で落ち着かなかった利用者さんが、母を気に入ったらしく抱き着いて来て
母は「キャー」と言っていました。
確かに力の加減ができないようで、びっくりします。
そんな利用者さんの相手をしていたら、最初こそ、
歯医者の帰りに寄っただけとおもっていたようですが、
今の状況が理解できなくなったようでしたので、
楽器をしまって来るねと言って帰って来ましたが、
 
まだ、頃合いを見計らないと、置いていかれてしまうのでは、ないかと用心していて
トイレに行っても、帰るまで目でずっと追っており、
出た途端に視線につかまります。
 
このあと、家に帰ってきて
夫と録画しておいたペコロスの母に会いに行く
を観ましたが、
グループホーム先から車を見送るみつえさん。を見て
 
夫が私のことを過保護じゃないかと言いました。
いつも帰って来られないと言うけれど、帰ったってわからないのじゃないかって
 
しあわせな事に、まだ、ちゃんと解ってしまうのです。
解っていても動けないと言うこともなく、
人一倍敏感です。
 
だから、グループホームでも、スタッフさんのように気配りしている母には、
やはり、家にいる時くらいは、人に気を使わずに、自分の興味のままに過ごして
ほしいなと思いました。