matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

本当に認知症かと思う美容院での母

母を美容院へ連れて行った。
 
カットしてカラーをして約二時間
毎度のことだが話しまくる母
 
いつもの美容室で、いつもの担当さんはいなかったけれど
時間をつぶして来て良いですよといわれ
 
本屋に行き、そのあと、母の誕生日プレゼントになるものも見てみた
買い物に時間をかけないので、時間をつぶす本を先に買ったわけだ。
 
約一時間半後
美容院へ戻ってみると
鏡の向こうで手を振る母
 
「どう見違えたでしょ。
もう少しだから待っていてね」
 
美容師さんとは、ずっと話をしていたようで、
すごいですね。
へえ、勉強になります。
もっと教えて下さい
なんて美容師さんの合いの手、ほとんどは、母がしゃべっている。
 
うわあ、あんなにしゃべって、ネタがつきないのだろうか?
同じ話をしているんじゃないのか?
なんて思ったらストレス満載
 
ところが
この美容室に来る前に、お腹が空いたからと寄ったレストランでも
ずっと会話をしていた。
 
認知症になったばかりの頃は、話が続かなかったのに、
窓から見える風景、乗り物、通り過ぎる人々
レストランにいる子供たち、
次から次へと話が進むので
そばで聞いている人がいたら認知症なんて思わないだろう
 
ところが、コーヒーに入れるミルクをそのまま飲もうとしたり
パンにつけるバターをコーヒーに入れようとしたり、
サラダに残ったドレッシングをスプーンですくって食べようとしたり、
不思議な行動が出る。
 
このアンバランスに普通の顔をして
コーヒーに入れた方がおいしいと思うよとか、
似ているけどバターだからとバターナイフを渡したり
まあサラダは、しゃれてシャンパングラスに入っていたから仕方ないでしょ。
マヨラーとかいるし、ドレッシング好きかななんて
ちょっと様子見をしてしまった。
 
自分といればカバーできるし、観察しているのが面白くて
割とほおっておくのだが、
美容師さんと二人だとこっちが緊張してしまう。
 
 
随分前だけれど、自分の行きつけの美容院に認知症になり立ての母を連れて行ったことがある。
その時はどこへも行かず、様子を見ていたのに
その美容師さんは、
「お母さんおかしいんじゃないですか?病院に連れて行った方がいい」って
カラーもしてくれず、カットしてセットだけしてくれた。
 
髪を染めに行ったのに、罵倒する美容師さんから逃げるように帰って来た。
 
あれから、今の美容室で三軒目、どこも優しく対応してくれる。
この三軒目は姉妹店ならどこでも優しくしてくれるし、母宛にお手紙もくれる。
 
そのせいなのか、母は髪をきれいにしてもらった以上に
喜んで、
「次はあなたがこのお店にいらっしゃいね。お名前聞いてこの方にやってもらうといいわ」って
 
それにしたって、最後の30分だけだけれど、ずっと話をしていた。
美容師さんを笑わせたりして
楽しそうだった。
 
美容院を出てからも、足取りも軽く、5歳くらいは若返った感じ。
鏡や、ガラスに自分の姿が映ると、しゃんとなる。
 
見た目も大事だな