matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

母と買い物

母を迎えに行くとびっくりするくらい無表情で寝ています。
すべての魂が抜け出たような顔です。
以前は、そういう寝顔を見るとなんだか怖くて
起こすのをためらっていましたが、
今は、とにかく声を掛け、ほおに触り
またしばらくすると声を掛けて、現生に戻している感じです。
顔に紅がさし、まぶたが動き始めるといつでも覚醒できます。
時にはガバット起きだすことも
でも大概は体に血がめぐるのもゆっくりなのか、腕をさすり足を移動させながらベッドから起きるのを促します。
血液が頭から足までチャージされると、まずは、トイレに行きます。
トイレに行かれれば、もう全くギクシャクした動きはなく
もう見事に動き出します。
 
本日は夫ゴルフのため、車がなくて電車でお出かけです。
バスを待っていると
「暑いですから日陰にいてくださいな。バスが来たら
押してて差し上げますよ」と日傘の女性。
もう母とは、しばらく話をしていた後だった。
本当によく声を掛けられる母だ。
 
そして岩本町ファミリーバザール
買い物の目的は
デイサービスで履く上履きだ。
あと、あればだが、父のズボン(腰回りがゴムのもの
 
目的地に着くと、ビルの前で女性のスタッフが
暑いですから、エレベーターの前に椅子がありますから休んで行って下さい。
と母に。
本当にビルとビルの谷間なのか、もう中の冷房が効いているのか、気持ち良い
涼しさ。
だが、まだ母が元気なうちに品物をみてしまおうとエレベーターに向かったら
その涼しさに刺激されたのか、母が
「トイレに行きたい」と言い出したので、
3階のトイレに直行
3階に行ったついでに3階の婦人服も見ていると、母が
「バッグがない」と言い出した。
うわ、どこで無くした?どこまで持っていた?
そうだ。トイレだ。
思わず、口に出ていたらしい。
やはり女性スタッフがすぐに見に行ってくれる。
もう一人のスタッフが母のかたわらで介助してくれているので、
私も後に続く。
見事にトイレにありました。
丁寧にお礼を言って、2階の介護用品売り場へ。
すぐに内履きを見つけ(どうやら、介護施設などの中で履くのはそう呼ぶみたい)
さっそく試着
 
テープで留める形なので、販売員がそおっとつけると
大きすぎると言うので
違う形のものを履いてみる。今度はきついと言う
色を変え、サイズを変え
テープの止め方の違いかなと再度最初のものを履いてみると
最初のものが一番良かったらしい。
これを買ってレジのところまで来ると横にズボンが置いてある。
女性物はサイズも形も沢山あったが、男性物は
一種類だけ
でも履きやすそうなので、父に購入
 
すぐに予定のものが買えたので、すぐに帰ろうかと思って外を歩いていたら、
売り屋さんをしていた娘を見つけ二人で意気投合
お昼を食べに行きました。
あまり食べられないと言うのでサンドイッチを頼んだところ
食べられないというのにあちこち食べ散らかして残りを持って帰る訳にも
いかない。
食事が終わってから私が
「どうして食べ散らかすのだろうね」と言うと
娘が、ちゃんと観察していたらしく
「最初に食べた方をきっと誰かの食べ残しだと思って
新しいものに手をつける。            
全部食べられないから好きなものだけ食べる
どうやら、パンとハムが好きみたい。」と言う
思い起こすと
レタスとか、中身が散乱していたような気がする。
今度から、取り皿に取ってあげようと思った。
 
食べ終わったところで娘とバイバイ
買い物も済んだので、早いけれど帰ろうかと言うと
まだまだ見ていたいと言うので
片っ端からお店に立ち寄って行く
お店やさんが、どんどんおまけをしてくれる。
手ぬぐいやら、コンシーラーやら、使うだろうかと思うものまで買って
頭がぼーっとしながら家に向かう。
 
家に着くと母はさっそく新しい靴を履いてみて
椅子に座ったまま、足をバタバタさせている。
「天使のくつ~」なんて言って履き心地がいいらしい。
名前を書いておかないと誰かに履かれてしまうと
言いながらも中々脱がない。
「書いてあげるから脱いで」と言って片方ずつ脱がせ
書く場所と書く文字を聞くと
紙には、書くくせに靴には二の足を踏んでいる
まあ、いいさと思って書いていると
「これをデイサービスに行く時に持って行くのね。
それは、何日?」と言うので
それも靴を入れた袋に書く。
ちゃんと持っていかれるだろうか?
新しいズボンをはいた父に母が
「そのズボンどうしたの?スカビちゃんが買ったの?お金もらった?」
これを三回は、言った。
その父は
「ちゃんとシルバーパスを使った?じゃあ、行きかえりとも170円だね」って
うわ、新宿から都営線を使わなければいけなかったのね。
それでも新宿までバスでなんて言わなかっただけ進歩なのだろうか?
実は、切符を持たせたら、改札口で入れっぱなしで来たもので
パスモを買ってしまった。
こんなこと言えない。
ボロがでないうちにそそくさと帰る私であった。