父のネブラスカは、どこに？

母を連れて

外出している間に父が

トイレの業者に電話をしていました。

トイレを新しくしたいとのこと。

出かける前に掃除をして行ったのに…。

まあ、かなり尿石とかついてしまって、今度徹底的にやらなくてはとは

思っていましたが、

それにしても、

父の野望は、どこまで行くのだろうか

 

映画「ネブラスカ」のお父さん７７歳は、

ここからネタバレになりますが、

映画の後半で、

100万ドルの賞金が貰えたなら、トラックが欲しかった。

息子たちに何か残したかったと

くじがはずれだと分かった時に言うのです。

 

それまでは、訳も解らずにトラックがほしい（もう免許も手放したと言うのに）

とか、コンプレッサーが欲しい。とか家族に言って、

真意がわからず、家族みんなが困惑したというのに。

 

うちの父も

きれいな家を残したいのでしょうか。

かなり身辺整理もしていますし、

お葬式の費用は保険で賄えるなんて言っています。

屋根もきれいにして

床も昨年取り替えました。

 

そうそう、昨日は、取れている取っ手を瞬間接着剤でつけてくれと

言うので

取り付けて、余計についた接着剤をふき取っていたら、

待っている間にチューブを押してしまって、父も私も手が接着剤だらけになりました。

後は、照明がどうのこうの、ストーブが20年目でそろそろ使えなくなりそうとか。

全体に持ち主同様、持ちがいいみたいですが、

父としては、そういうものも寿命が来ると寂しくなるみたいです。

 

そうそう、父の友達が２月２日に雪で転んで入院し

２１日に亡くなったそうです。

後は奥さんの介護をしている友達しか残っていないから

と寂しそうですが、

母は、

その亡くなった友達の名前を言って、父さんも連れて行ってもらいなさい。

なんて、認知症だからこそ言えることなのでしょうか。

口をふさぎたくなるような事を言い出します。

頭が痛いとか気持ち悪いとか言って父を遠ざけようとするので、

それならと病院に連れて行く事にしました。