matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

入院していた時は、ずっと麻酔が効いているようなボケボケ状態でした

退院してからあっという間の10日間
 
思い起こせば
手術が終わって、名前を呼ばれて意識を回復した時
「部屋に帰りますね」と言われて
えっ?何があったの?これから手術じゃないの?なんて
大きな勘違いしていましたね。
 
変な話ですが、手術の時に足裏マッサージをしてくれると言うので
どんな感じなんだろうと楽しみにしていたのですが、
全く感じることなく、それが機械だったのかさえも確認できないまま
部屋に帰って来てしまいました。
 
部屋には娘がいて、「やあ、ありがとう」と言いたいのに
動画をスローで再生したみたいな声しかでなくて、悲しくなりました。
私の美声はどこ?
年取ったらこんな低い声になるのかしら。
カーテンの向こうの同室に人たちは
どんなおばあちゃんが入って来たと思うのかしらと
しゃべれない分、頭の中がフル回転
 
ドクターや、看護士さんが次から次に来て熱を測ったり、血圧やら、血中酸素濃度を計ったり、
点滴を確認したり、傷をみたり
「痛くありませんか?」と聞かれたところで、そりゃあ、あっちこっち管だらけで繋がっているんですもの
ひっぱられていたいわ。なんて思っていたのですが、
なんどか来るうちにおへそのあたりが痛いと言うことがだんだんわかって来て
「おへそのああたありぃー」なんて、例のスローモーションの怪物声で答える
 
「足動かして下さいね」
えっ?足?どのくらい動くのだろう?
寝ているのだか、起きているのかトロトロしていると
看護士さんが来て、お部屋でレントゲンを撮りますからね。
確かにレントゲンを撮ると言われていた。なんかすごい機械を引っ張って来たけれどこれかなと
思っていると
「二枚撮りますから、ちょっと横を向いて下さい」
横?カラダ動くのかな?と手すりをつかむ
古いタイプのベッドのせいか、手すりがグラグラ
それでもよっこらしょと横を向く。
「息を吸ってぇ、はいてぇー、そこで止めてください」
あー全然出来ている気がしないのだけど、頑張って息を吸ってみる
レントゲンで少しくたびれたのか、少しうとうとしたらしい。
夢の中で怪物がカーテンを開けて迫って来たと思ったら看護士さんだった。
 
認知症の母がよく
「怖い夢を見た。今の夢よね」と言うので聞いてみると
現実にもありそうな夢を見ている。というか夢の方が辻褄があっていたりする
「お兄さんが死んだ夢を見た」とか、
「どこそこに出かけた夢を見た」とか。その日に何をしたか覚えていないのに
夢ではちゃんと出かけていて、ちゃんとやったこともしていたり不思議なものだ。
 
自分だって、こんなに寝たり起きたりしていたら、どっちが夢かわからなくなりそうだなと
思っていた。
 
娘が退院して何日かしてから、
「ママが手術から帰ってきて、しばらくそばにいたんだけれど
私が帰った時のことを覚えている?」と言うので
 
「うん。ちゃんと覚えているよ。ちゃんと会話したでしょ」確か、先生とお話した?とか、娘の仕事のこととか。
 
「そう?
看護士さんが『今夜は痛くてテレビとか観られないですね』って言ったのに
私に、『インタホーンをテレビにさして、こっちに置いて』って言ったのよ。テレビ観られたの?」
 
「テレビは、観られないけれど、聞いていればわかるドラマとか、音楽が流れているものを聞いていたのよ。
おかげで夜はぐっすり寝られたわよ。で次の日はお腹が空くのが辛くて看護士さんにCDの方に
イヤホンを繋げ直してもらってCD聴いていたのよ。
体動かすように言われたからベッドでゴロゴロしていたら点滴やら、痛み止めやら、管が多くて
こんがらがるのじゃないかと思ってわ。でも痛みをあまり感じなかったのは、テレビのおかげだと思うわ
気がまぎれたもの」
 
「へえ、なんかぼーっとしていたし、眼も見えているのかいないのか、見えない見えないって言っていたし
口パクパクして、呂律が回らない感じだったから、私が帰ったら寝るのかなって言うか
痛みが落ち着いて寝られるのじゃないかと思っていたのよ」
と言われてしまいました。
 
でも娘がいたからこそ、テレビで気を紛らわせることが出来て良かった。
CDじゃ、何度も同じ曲を聞くはめになっていたかと思うと・・・
ちなみに夫が買って来てくれたDVD
二作品観ました。「ザ・ダイバー」と「救命士」
 
家に帰って来てから、うちの中がほこりっぽく咳をすると傷口がいたいので
結構掃除しました。
退院する時に、傷口のあたりを押し付けることになるけれどマンドリンを弾いてもいいかと
おたづねしたところ、「痛くても弾いて良い」とのことで
昨日介護施設でコンサートもしてきました。
でも、すごーく疲れましたが、先日まで痛かった坐骨神経痛のような痛みは出なかったので
ひと安心。