matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

母に必要なもの

風呂場に手すりをつけることにした。
 
施行業者さんが来て、どこに付けるのがいいか、話しているのに、父はいなくなってしまった。
入るのは父と母なのだからと、父を呼びに行くと、洗濯物を入れている。
 
今やらなくていいだろうと思うのだか、心ここに非ず、
業者さんが、こちらがいいですかとか、こちらじゃはいる時に邪魔じゃないですかと言っても
空返事だ。
父は背が高いし、背筋もピッと伸びているから、手すりなんて必要ないのはわかるけど
母のために付けるのだから、もう少しなんとか言ってほしいものだと思っていたら、
入口にはどうですかと言われると
「それは必要でしょう。つけてください。段差があるから」と言う。
母には必要なさそうだけれどなあ。
 
そのあとトイレもみて貰ってL字型のをつけることにした。
 
業者さんが帰ったあと、洗濯物を取り込みながら
母の服が多すぎると言う。
夏物も出ているからでしょうと言って、夏物を全部タンスにしまった。
それでも
「僕はおんなじゃないからわからないけれど、服が多すぎないか?
着ないものは捨てたらいいんじゃないか?」
と言う。
 
肩が上がらないからと
前開きのブラウスを二枚
前開きのフリースを二枚
カーディガンを一枚買った。
 
もともとブラウスが好きな母だからあるのにと思うだろうが、
持っているものは、飾りボタンだとか、隠しボタンとかで着せにくい
カーディガンもメチャクチャボタンが小さくて多い。
だから新たに購入したのに、ちっとも解ってくれない。
 
映画に連れて行ったのも無駄だと言う。憶えていないのだからと
 
「観た内容は忘れちゃったかもしれないけれど、観ている間は、楽しそうだったし、
その建物を出るまでは、映画っていいねってずっと言っていたよ。
気分が良かったんだからいいじゃない」
 
実家から帰って来て夕食後、夫が「ジョーブラックをよろしく」を観ていた。
つい先だっても観ていたから、
「また、観ているの?」と言ってしまった。
「最後どうだっけ?」と言うから
「最後はお父さんが死んじゃってジョーブラックだけ帰ってくるの」と言ったら
「ああ、この人死神なんだよね」って
画面見たら、まだ最初の方だったから、車にはねられる前かと思ったけれど、
「うん。そうだと思うよ。私は映画館で観たきり、この間も観ていないから、いいきれないけれど」
と言ったら、
「うん。わかった」と言って寝てしまった。
今、思うと前回は途中から観たのか、早送りして観たのか、
時々肝心なところをすっとばして観ているようだが、せっかちなので、結論を急ぐあまりに
テレビで観ると途中がいつもいい加減のようだ。
そんな見方をする人もいるのだから、
細かいことを忘れちゃっても気分が良かった。楽しかったと言っているのだから
ケチケチしないでもらいたい。