電話介護とテレビのリモコン
父から電話
「母が、デイサービスに行きたくないと言っている。具合が悪いらしい」と
母に代わってもらう。
「どうしたの?どこが具合悪いの?(でも、歩いて電話口まできたみたい)」
「なんかね。頭がぼやってしているの」
「まだ、起きたばかりだからじゃないの?怖い夢でも見た?」
「なんか起きる時に腰が痛くて、膝がガクガクするのよ。こんなんじゃ、家で寝ていた方がいいと思う」
「ふーん。家で寝ていたら良くなるかしら。体って、使わないと動かなくなるわよ。頭が痛いの?」
「頭は痛くないのだけれど、なんかみんなに迷惑かけそうで。 こんなじゃ、散歩にも行かれないし、
散歩に行かれない人はどうしているのかしらね。」 (ホントは行きたいよね)
「散歩に行かれない人は、スタッフがそばにいて、折り紙折ったり、お話をしたりしてくれるのよ」
「そう? 家にいても楽しいことないしね。 父が怒ってばかりいるし」
「そうなの。もう薬も終わったし、怒ることないと思うけれどね」
「なんか、怖い顔して、詰め寄るの。 どうしたらいいんだろう」 (やっぱりだぁ~精神的のものじゃない)
「へぇ~。それは、嫌な気分にもなるわね。 じゃあ、尚更デイサービスに行ったらいいよ。」
「でも、膝の関節が、…ちょっと待って、膝じゃない。股関節だわ。足の付け根がね。
なんか動かすと動きにくくて腰が痛いのよ」 (あら、母冷静だわ)
「今、起きたばかりなんだよね? 母の状態はよくわかったから、デイサービスには、そのこと言っておいてあげるから、
行ったらいいよ。そういう、足が動きやすくなる体操もするから。今ちょっと寒くなったでしょ。
だから、みんな体が動きにくくなっているんだから、病気じゃないと思うよ」
「そう?ク○○○さんに言っておいてくれる?あの人はやさしいいからね。」
「ちゃんと電話しておくよ」
「でも、途中で具合が悪くなったら、どうしょう。」
「向こうには、私の電話番号を知らせてあるから大丈夫だよ」
あとは、何を着たらいいか、もうそわそわしているのが電話口でもわかります。何時に来るのか、間に合うか
母が出かけたあと、父から電話がありました。
「もう困っちゃうよ。薬飲まないんだよ」
やっぱり。そういうことでしたか。
「アリセプトは、デイサービスの人に任せたらいいよ。無理したら、けんかになっちゃうのだから」
「そうなんだよ。○○○○さんが来たので、今日は足が痛いと言っているので、お散歩は行かせないで
下さいと言っておいたよ」
(名前、失念。お迎えの人はどうも女性が三人、男性が二人?交代で来るらしいけれ
ど、父は一々名前を聞いて覚えたのか、名前で呼ぶ。運転手さんも二人いるらしい。まあ、薬を預ける訳だから)
「今、母の部屋から電話しているんだよ。かからないって言うから試してみた。今日は、予定は?
テレビのリモコンがなくて困っちゃうよ」
母たちのうちには、テレビが三台ある。リモコンは一つあれば、他のもつく。
「一つなくなっただけだよね。今度行った時に探すから、他ので代用していて」
リモコンがなくなるって、そんなに大変なことなんだろうか。うちなんて、夫曰く
「今年は、クーラーのリモコンが見つからなかったから、とうとう一度もクーラーを使わなかったよ」
なんて、言ってました。いつもは、私の部屋のリモコンをそっと取って行ってしまうのだけど、
それも見つけられなかったのか、あきらめたのか定かではないけれど。テレビもよく探していますね。
弟の奥さんは、テレビのリモコンがなくなるなんて変でしょと言いますが、それも服のポケットにあったりなんてと。
うちじゃ、どこでもありだなあ。たった一つしかないテレビなのに、リモコンはしょっちゅう行方不明
どうしても観たいものは録画してあるし、いざとなれば、本体でつければいいことだし、
掃除すれば見つかるし。 いい加減な性格で、あきませんなあ~!
追記
母にさっき電話したら、元気そう。
「温泉行ったからパワーもらいすぎて、父とけんかしちゃった」そうです。
ちょっと以前の母みたい。一言多い。
受話器の向こうで父がパンフをもって騒いでいるようなので、
「男がいる時に、父も連れて行ってあげると言っておいて。温泉に一人で入れておぼれたら困るからね」と。
こういうジョーク母大好きです。