matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

母とお金のこと

母が、デイサービスに行っていない日は、父からの電話がやたら多い。
 
母が怒ってばかりいると言うのだ。本当は人間ドックの日は、母がデイサービスに
 
行っている日にしたかったが、その日しかあいていないと言うので、しかたなく詰め込んだ。
 
帰りに行ってみると、怒っているはずの母は、せっせと部屋を掃除している。
 
最近見ない光景だったので、
 
「掃除しているの。なんで?」と聞くと
 
「だって、あなたが来ると言うからきれいにしておいたのよ」と母
 
お誕生日来れなかったから、お花とケーキを買ってきたと言うと喜んで、
 
「誕生日には、誰か祝ってくれたかしら」と言うので、
 
誕生日は父と二人だったけれど、父が、大きなバースディケーキを買って来て
 
お祝いしたんだよ。
 
「どうしてあんた、知っているの?」
 
「私も来るはず、だったんだけど、叔母の八ちゃんが入院して、あと二日で退院しちゃうと
 
言うのでお見舞いに行って来たので、来れなかった」
 
と、ここで
「どうしてあんたに連絡が来たの?云々」
 
「叔母ちゃんも母の誕生日が気がかりだった」と、言ったものだから、退院の連絡がないとか、
 
怪我の状態やら、家でどうしているか等々、一通り話して、また誕生日の話になり、誕生日してもらった
 
かしらとなったので、
 
デイサービスでは、ちゃんと誕生会をしてみんなで祝ってくれたでしょと言うと
 
「あたし、ちゃんとお礼をいったかしら」と言う。
 
ちゃんとこんな盛大な会を開いてくれてありがとうって言っていたよというと安心する。
 
 
そこへ父が、「今日は大変だったんだよ」とやって来て、郵便局の定期が満期だって
 
きたけれど、母宛だから、見られない。でも本人に渡すと無くすから渡せないと言うものだから。
 
「私のものだったら、見なくてもいいでしょ。
 
スカちゃんに管理してもらっているんだから、渡しておいて」
 
これで収まるのだったら、もめないと思うのだが、この郵便物以外にも写真を見せたら、なくしたとか、
 
きれいにファイルしていたものがなくなったとか、電話の子機が通じないのおは、母が隠したetc.
 
それでも、お金を一銭も持たせてもらえないなら、死んだ方がましと言っていた人が、
 
今では、こんなに安定している。
 
貯金通帳が見つかるまでのてんやわんやは、
 
今回のように、郵便局とかから、満期のお知らせが来ると父が母に手紙を渡してしまい、
 
私が来たときには、それがなく、何日もかかって探すと言う具合。
 
父は、金融機関からのお知らせはすべて、貯金のお知らせと思っているみたいだが、開けると
 
制度か変わったとか、新しい商品のお知らせのこともある。封を開けてしまえば、どちらかわからない。
 
そういう途方もない探し物と、新たに来る郵便物の管理等によって、
 
見つかった通帳と満期のお知らせによって復活した通帳は、私が管理することで
 
決着。
 
それでもしばらくは、買い物に行くと、
 
「昔はお金を持っていたけれど、今はすべて父に取られて
 
買い物も、あんたとお茶すらできない」と嘆いていた。
 
「いやだぁ~。母は、沢山お金持っているよ。このままでいたら、死ぬまでに使いきらないから、好きなだけ使ったらいいよ」
 
「旅行行かれる?」
 
「うん。外国だって行かれる」
 
「じゃ、遊びに行こう。で、どこにあるの?」
 
「私が頼まれて持っているじゃない」 と、初めは口で行っていたのだが、
 
そのうちに母がいくつも同じ財布を持っていることを発見。一つを必ず、出かける時は持参して
 
同じようなことを言うたびに、
 
ほら、私が預かっているよ」と見せることにした。
 
最初のころこそ、自分で持っていたが、そのうちに、お財布が心配で、しょっちゅうバッグを
 
あけたり、ポッケットを探したりするのに、疲れたのか、最近では、使うとすぐに
 
「また、持っていて」と渡す。
 
そして、やれ、旅行に行こう。とか、映画に行こうとか、言うので、色々と探して行くと
 
結局、食事に行こうと言うことになり、近間に歩いて出かける
 
まあ、それでも時々は、カラオケにも行ったし、映画にも行った。
 
もちろん、銀行にも。上野にパンダも見に行った。
 
でも最近は、ほとんどデイサービスに行っているので、私と行くのは本当に近間だけ。
 
多摩川とか、歩くの好きで、歩きながら歌うたったこともあったな。
 
等々力渓谷にも行った。
 
機嫌のいい時は、
父の方が先にボケると思っていたのに、私の方がいろんなことが出来なくなって
 
父に迷惑をかけている。それなのに、楽しいデイサービスにも行かせてもらって悪い。
 
デイサービスのお金は自分が払っているのか と聞く
 
年金が入る通帳から、引き落とされるようになっているから大丈夫と言うと
 
「その金額は、年金の額を超えていないか」と聞く。
 
ほかは、いい加減でも
 
「年金は、絶対超えないようにしているから」と言うと安心する。
 
しかし、デイサービスに支払った領収書は、医療費控除があるかもしれないと思って
 
父に渡すのだが、
 
なんで私が払ったのに、領収書を父に渡すのかと言うので、
 
「医療控除が受けられるかもしれないからね」と言うが、
 
父も収入がないから、なんたら、かんたらと説明を始めるからいっそややこしい。
 
母は、計算能力は、未だ、健在で、買い物に行っても合計金額はレジに行く前に
 
おおよその金額をはじき出す。そのくせ、小銭を出すことが出来ないので、小銭ばかり増える。
 
こんな数字に細かい母が、アバウトな私に託しているのも、どんな細かいものでも領収書をもらい、
 
書き込んで、結構、自腹を切っているのを知っているからなのだろうか。