matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

空飛ぶアスパラ  記念日の会食

映画か漫画のタイトルと思って訪問して下さった方
ごめんなさい。

私の両親の話です。

外出プログラムの時のことにあまりのはしたなさに書かなかったのですが、

フランス料理なんて、チマチマ出て来て
あっという間に食べてしまう父にとって
食事に時間をかける母の食べ物は気になってしかたないのです。

しかも母がメインを食べないとデザートも出て来ない。
なんとしても早く食べさせたい父が色々仕掛けます。

ゆっくり食べられないと察知した母は、
「これが食べたいのでしょう」
とガルニのアスパラを
さあどうぞとばかりに出したと思ったら
父のお皿に向かって飛ばしたのです。

宙を舞うアスパラ
誰も見ていないことを願いました。

そして昨日、
父と母の結婚記念日に今度は豆腐料理のお店へ
やはりチマチマと出て来ますが、
それでも母の食べるのを待つこともなくデザートまで出てしまいました。
前回は、スタッフの勧めもあって、一皿余分につけたのですが、
今回は
頼みそびれました。
すると父は、何故か、母との料理の境界がわからない感じで
料理を並べ直して食べ始めたのですが、
母が残しそうなものが、母の手前にあります。
やはり父はさっさと食べて、母の写真を撮ったり、
トイレに行ったり、薬を飲むためにお水をもらいに行ったりしていましたが、
それでも食べ終わらない母に
とうとう、
「これ食べないの?」って父
母が知らん顔をしているので大丈夫かと思ったら
鶏の八幡巻
目の前を飛んで行きました。

どちらかと言うとお行儀のいい母なのに、
父にはその後会計に行ってもらって
母の気を静めようとしましたが、
認知症でも、こういうことはなかなか印象から消えないようで
時間が必要です。

そうだ。そうだ。
フランス料理でも、懐石料理でも
お皿片づけられちゃうとダメだったんだ。
自分のところだけにお皿があると、いろいろと考えてしまうみたい。
あー私もゆっくり食べなくちゃいけなかったんだわ。

こうやって考えると
いつまでもパンを持って来てくれる神戸屋さんが良かったか。