matsumushisou’s blog

映画やドラマと日々の生活

95歳障害者手帳を持つ父と行く「運慶展」

23日上野の東京国立博物館で開催中の
「運慶展」に行って来ました。

父は11月に入ってから行きたいと言っていたので
早い時点で連れて行けばいいだろうと
皆さんはお思いになるでしょうけれど
なかなか高齢で耳は聞こえないとなると
それなりの準備が必要な訳で
私一人で連れて行く訳にも参りません

それでも11日の日に夫の協力が得られることになって行こうと
申し出ましたが
父が、土曜日は弟が来るので行かれないと断って来ました。

弟は「僕が運慶展に連れて行くから大丈夫」とメールをくれましたが
なんと駐車場から待ち時間があり、運慶展に入るのに、一時間半待ちと言うことで
断念したそうです。

そのあと、私は扁桃腺炎にかかってしまって
父の要望をかなえられまいままになっていましたが、
息子が連れて行くと言ってくれたことで
実現しました。

さあ当日です。
息子が8時45分に並んでくれました。
夫が車で父を9時前に博物館前に降ろしました。

ところが息子のいるところまで歩くのが大変な状態です。
アマゾン展の時は入口で言うと別の入り口から通してくれたのですが、
今回はものすごい混み具合入口まで到達できそうにありません。
ましてや、切符売り場に並ぶ人たちでごった返して動きが取れません。
スタッフの方に障害者なのですがと言いますと
切符を持った人の列に並んで下さいとのこと。

取り敢えず、息子のいるところまで行く事にしましたが
途中、
「ちゃんと並べよ」と私の腕をつかむ人
並んでも皆さんと同じように歩けないのですから
お邪魔になるばかりですし、切符売り場の前からとにかく前に行かねばなりません。
取り敢えず、息子のところまで行きました。

ここでも
「なんで二人も入れちゃうのかしら」とか聞こえ呼ばしに言うのですが
ちゃんと聞いてくれないので
こちらも父に
障害者手帳、ちゃんとある?
取り敢えず、入口で見せたら、みんなに抜かれると思うけれど
転ぶのが一番いけないからゆっくり行こうね」
と言う
変な感じです。

国立博物館は入口を入ってからまた数百メートル歩きます。
もう何十人にも抜かれながら歩いて行きますが
それでも開館時間まで15分くらいあるので
父の腕を支えながら歩きます。

平成館の前まで来ますとテントが4つくらいあってまたジグザグに並ぶようです。

もう絶対に無理と思って
列を外れて
息子にだけ歩いて来てもらい、息子が見えたら列に加わるようにしようと
思いました。
他にも列を外れている高齢者がいましたが
私たちが外れてまもなくお連れが来て先に行きました。
しばらくして息子が来ると
「あの外れていた人は正門の前ですぐ前にいた人だったよ」
と言っていましたが、
そういう人からもはるかに時間がかかる父なのでした。

気だけは若いので
長い傘を持っている人は傘たてにお入れ下さいとスタッフが言うと
行こうとする父

こういうことをするから、障がい者と思われない

でやっと建物の中に入った
すぐにロッカーのところに行き持ち物や、濡れてしまった上着
その中にしまう。

すると今度はエスカレーターの列に加われない
アマゾン展は障害者はエレベーターだった。
うちの父はなんとか乗れるけれど、混んでいるからあぶないことに変わりはない。

いよいよ第一会場だ。
イヤホンガイドでまた並んでいる。
まあ父はどうせ聞こえないし、私が借りてガイドするとこんな混んでいるところでは
迷惑だ。

中にはいる。
暗くて戸惑う父
とにかく一時もそばを離れられない。

部屋が暗くて順路が解らなくなるようで、介添えをして進む
それでも素晴らしい仏像だちに感動している父をみると
良かったなと思える。

息子と二人で父を見牛わないように進む
第一会場の途中でくたびれた座りたいと言い出した。

取り敢えず、そう言われてからはもう展示物は見ず、休憩所へ
休憩所でしばらく座っているとカタログが観たいと言い出した
売り場に行って、見本を見せてほしいと言うと
ここまで来て立ってみてくださいと言う。

諦めて戻ると
ソファのあちこちに見本が鎖につながれてあるのを発見
観ていた人に(若いカップル)
「終わったら見せて下さいね」
と頼んで父を移動させる。
移動してしばらくすると他にも見本があったので
そちらを観ていたら、さっきの人が投げるように置いて行った。

売り場の人もどうしてソファのところにも見本があると教えてくれなかったのだろう。

車を駐車場に置いた夫が追い付いて
「何しているの?第二会場観ないの?」とせかす。

父の回復状況をみて第二会場に行く
第二会場も暗くて、中々進めないうちに、しかも父をガードしていると
邪魔扱いされる。
すると空いている空間があったので観るとヘルプカードを持った女性
おおこういう手があったのかと
障害者手帳をクビから下げていても目立たないものね。
ここでも父がトイレに行きたいと言うことで
何へ部屋かすっ飛ばして、おみやげ品売り場へ。
父は
カタログが買えなかった(レジで言えば買えたと思うけれど)ので、仏像関連の書籍
と母へのおみやげを買って、帰ることにした。
第二会場を出たところで
夫に、「昼食はどうするの?駐車場まで歩くの?
下のお弁当売り場の前でまっているからね」と言われていたので
早々に下に行く事にした。
まだレジに並んでいる息子に手を振って合図をしていたら、
またすぐ後ろにいた女性に邪魔なんだからと小突かれた。
メールすればいいんだけれど、下を向くと父が視界から消えてしまう。
不器用な私

なんとか、下でお弁当を購入していただき
夫がまた駐車場から車を取ってくると言うので
約束の場所まで父と歩く

よちよち歩きのくせにご機嫌だったのか、外国の人を見つけたら
「ハラショー」だって
責めて「ハロー」にしてくれないかな。

入口に向かいながら、このくらいの時間の方が空いていたかなとも
思ったけれど、でも駐車場が入れなかったかもねと思った。

しかし、
博物館の裏を通って帰ると、車椅子マークのついた車が裏の駐車場に入って行った。
うーん。
車椅子だと駐車場も使えたのか。
でも車椅子で展示物を観るのは至難のワザ、みんなにも迷惑をかけるし
これで良かったと思いながら帰って来た。

そしてアメブロを見たら
小泉新次郎議員が
「運慶展」に行ったとの記事がアップされていた。


うーん。ゆっくり、少ない人数で観られていいな。
障害者デーとか障害者時間とかなんとか出来ないのかな。
最近、美術館、博物館の入場者数が多くて
こういう企画展、なるべく早いうちに連れていかねば。