認知症 食事の記憶

母は、食通で

元気なころ、色々なお店に連れて行ってくれました。

お花屋さんがやっているカフェとか、

知る人ぞ知る、常連さんだけが行くカフェとか

お寿司屋さんも顔を観ただけで席を案内してくれて

いつもの

って感じで食事が運ばれて来る

余計な会話もいらず

食事やお茶を楽しむ

一つでも覚えていたら良かったのだが、

自分ではなかなか行く事もなかろうと

母に聞けばいいやと

思っていた。

少し食事にお金が掛けられる頃には、もう

母の記憶もいい加減になっていた。

それでもフランス料理が食べたいとか、

イタリア料理が食べたいというので

行ったり

昨年くらいは、お店の名前が出ることもあったので

連れて行った。

でも母がイメージする落ち着いた感じのお店は中々庶民の私には、

見つけられず

先日も神戸屋レストランは、自家製のパンでおいしかったから

食べたいと言われ

連れていったが、

同窓会のような女性の集まりの隣に席を作られて

母の食事は進まなかった。

あの珈琲の香りだけを楽しんで

ゆっくりお茶が出来たお店はどこだったのか、

お花を眺めながら

デザートを運んだお店はどこだったのだろうか。